◆身より名をとった韓中FTA◆
APEC首脳会合が開催された北京で10日、韓中FTAが実質的に妥結された。今後は署名、国会における批准、発効といった手続きを経るが、韓中FTAが発効すれば韓国の経済領土(世界全体に占めるFTA締結国のGDPの割合)は世界第3位の73・2%となる。
韓中FTAの特徴は自由化率が低いことであろう。発効から10年以内に関税が撤廃される品目の比率は、韓国側が品目数ベースで79%、輸入額ベースで77%、中国側がそれぞれ71%、66%である。
また20年以内で見れば、韓国側が品目数ベースで92%、輸入額ベースで91%、中国側がそれぞれ91%、85%となる。2013年9月に合意された自由化率が、品目数基準で90%、輸入額基準で85%であった。
逆に見れば、関税を撤廃しない品目は、品目数基準で10%、輸入額基準で15%に限ると合意されていたわけであるが、特に中国は自由化例外枠を最大限利用したと言える。
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