◆国外への亡命を決意した安昌浩、上海臨時政府の内務総長に就任◆
29歳の若き指導者・安昌浩(アン・チャンホ)は、66歳の伊藤博文という老練な大政治家と堂々と議論し、持論を披露して安易に妥協しなかった。伊藤博文が国家・民族を超え、一人の政治家として評価するほど安昌浩は立派な見識を持った人物であった。
統監府は伊藤博文の暗殺事件発生後の日韓併合直前にも安昌浩に対し、再度内閣総理大臣を要請したが、安昌浩は引き受ける状況ではないと断った。日本による植民地政策が進行し、武断政治が益々厳しくなる中で、良識に基づいて行動しようとした安昌浩は身辺の危険を感じ、活動の場を海外に求めて国を離れることを決意した。中国や米国を拠点に独立運動および啓蒙運動を行った。
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