◆需要面での物価下落の圧力低く、デフレの可能性は小さい◆
韓国経済と言えばインフレのイメージが色濃い。
朝鮮戦争後の大インフレは仕方がないとしても、消費者物価上昇率は、現在と接続できる数値を得ることができる1965年から1982年まで、二ケタの数値が続いた(この18年間の平均値は14・9%)。
その後、全斗煥大統領(当時)による安定化策により、物価上昇率は一ケタにおさまるようになったが、1990年代の平均値も5・7%と決して低い水準ではなかった。
韓国ではアジア通貨危機以降、インフレターゲット制が導入されたが、直近では2011年に、6カ月にわたり、物価上昇率が当時の上限であった4%を超えた。
その際、公共料金の引き上げ凍結を行うことで物価上昇を抑えるなど、政府のなりふり構わぬ政策に驚かされたことは記憶に新しい。
つづきは本紙へ