◆建設投資と消費で成長改善◆
今年の経済展望に対して悲観論が優勢だ。悲観的なニュースばかりではないが、市場参加者が新年に希望を持てないのは、景気が良くなるという目に見える根拠が希薄であり、低成長・低金利局面における政策に対する疲労が累積されたためだ。
今年は、これまでより量的緩和など通貨緩和政策の影響は大きくない見通しだ。政治的には選挙(米国は大統領選挙、韓国は国会議員選挙)を控え、大衆扇動的な政策が登場すると予想される。経済側面では、デフレ打開のための供給縮小イシューが話題となろう。
今年最大のイベントは米大統領選挙だ。米バニー・サンダース上院議員という特異な候補が立候補し、金持ち増税や大型金融機関解体などを主張、米国でさえ既存の資本主義に対する不満が大きくなっていることを示唆した。ヨーロッパは、難民問題のため反ユーロなど民族主義的な政策が乱舞し、経済状況が良好な英国でさえ極端な政策が出ている。
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