◆韓国は輸出好調も、民間消費は日本より低迷◆
去る2月15日、日本で2020年10~12月期の四半期GDPの速報値が公表された。日本の四半期GDPの公表は韓国より3週間ほど遅く、ようやく日韓の2020年の四半期GDPがすべて出そろった。
そこで、コロナ禍以前の2019年10~12月を基準とした2020年の四半期GDPの動きを日韓で比較して、日韓のGDPの回復度合いと需要項目別の特徴について論じてみる。
まずGDPである。2019年10~12月の季節調整済のGDPについてみていこう。韓国は2019年10~12月を100とした場合(以下、需要項目別の検討の際も2019年10~12月の数値を100とする)、2020年1~3月には98.7、4~6月は95.6と減少を続けた。しかしその後は、7~9月に97.6、10~12月に98.7と少しずつではあるが回復した。
一方、日本は2020年1~3月は99.4と落ち込みが小さかったが、4~6月には91.2まで大きく低下した。しかしその後は、7~9月は96.0、10~12月は98.9と徐々に水準は高まっている。つまり、韓国は日本に先立ってコロナ禍の影響を受けたが、日本のみならず欧米においても最悪の状態であった4~6月には、日本ほどの落ち込みにはならなかった。ただし、現在は日本と同様の回復の程度となっている。
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