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2022/03/11

<トピックス>切手に見るソウルと韓国 第135回 ウクライナの高麗人                                 郵便学者 内藤 陽介 氏

  • 切手に見るソウルと韓国 第135回 ウクライナの高麗人                                  郵便学者 内藤 陽介 氏

    ないとう・ようすけ 1967年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。日本文芸家協会会員、フジインターナショナルミント株式会社・顧問。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を研究

  • 切手に見るソウルと韓国 第135回 ウクライナの高麗人                                  郵便学者 内藤 陽介 氏

    1950年9月21日、オデーサの高麗人、リミョンディンから北朝鮮支配下の元山のアンチャンキュ宛に出された郵便物

 2月24日にロシア軍がウクライナへの侵攻を開始して以来、世間の話題はウクライナ一色になっている。そんな中で、ウクライナの高麗人俳優パシャ・リー(パブロ・リー)さんが7日、ロシアとの交戦中に33歳の若さで戦死したとのニュースが日本でも報じられた。

 高麗人とは、旧ソ連諸国の国籍を持つ朝鮮民族のことで、ロシア語の〝カリェーエツ〟を訳した呼称である。

 朝鮮王朝の末期、朝鮮半島の北部から沿海州への移民は、1860年に沿海州が清朝からロシア帝国に割譲される以前から始まっていた。当時の沿海州は人口が少なかったため、ロシア帝国は朝鮮民族の入植を積極的に受け入れ、1869年には沿海州における人口の20%が朝鮮民族となった。このため、ロシア政府は彼らにロシア国籍の取得を推奨し、朝鮮系ロシア人としての〝高麗人〟が急増する。


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