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2022/12/09

<トピックス>切手に見るソウルと韓国 第144回 韓国とカタール  郵便学者 内藤 陽介 氏

  • 切手に見るソウルと韓国 第144回 韓国とカタール  郵便学者 内藤 陽介 氏

    ないとう・ようすけ 1967年、東京都生まれ。東京大学文学部卒業。日本文芸家協会会員、フジインターナショナルミント株式会社・顧問。切手等の郵便資料から国家や地域のあり方を読み解く「郵便学」を研究。

  • 切手に見るソウルと韓国 第144回 韓国とカタール  郵便学者 内藤 陽介 氏

    カタールのハリーファ・ビン・ハマド・アール=サーニー首長の訪韓を記念した切手(84年)

 今回のサッカーW杯の開催国となったカタールのあるカタール半島は、古くは、現在のカタール王家にあたるサーニー家と現在のバーレーン王家にあたるハリーファ家が分割支配していたが、1868年、ペルシャ湾岸に進出した英国の仲介でサーニー家がハリーファ家に貢納する代わりに、ハリーファ家はカタール半島から撤退することが決められ、サーニー家が半島全域を掌握した。

 第一次大戦以前のカタール半島はオスマン帝国の宗主権下にあったが、大戦中の1916年、オスマン帝国と戦っていた英国はサーニー家と条約を調印。以後、カタールは英国の保護領となる。


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