ここから本文です

2023/07/28

<トピックス>私の日韓経済比較論 第127回 日韓通貨スワップ     大東文化大学 高安 雄一 教授

  • 私の日韓経済比較論 第127回 日韓通貨スワップ     大東文化大学 高安 雄一 教授

    たかやす・ゆういち 1966年広島県生まれ。大東文化大学経済学部社会経済学科教授。90年一橋大学商学部卒、同年経済企画庁入庁、2000年在大韓民国日本国大使館二等書記官、00~02年同一等書記官。内閣府男女共同参画局などを経て、07~10年筑波大学システム情報工学研究科准教授

◆6月末の再開は日韓関係改善の象徴◆

 2015年3月に完全に途切れた日韓通貨スワップが、去る6月29日に再開された。通貨スワップとは、一方の国が外貨不足に陥った場合、相手国がドルあるいは自国通貨を融通する仕組みである。

 通貨スワップの再開は、12年8月の李明博大統領の竹島(独島)上陸をきっかけに冷え込んでいた日韓関係が、以前のような友好的な関係に戻ることを意味しており、日韓関係改善の象徴的な出来事といえる。

 日韓通貨スワップの歴史を知るためには、時計の針を20年以上戻す必要がある。2000年代以降、通貨スワップ取極の形で日韓金融協力が行われた。具体的には3つの通貨スワップ取極が締結された。


つづきは本紙へ