産業資源部が1日発表した3月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出が前年比17・5%増の155億7200万㌦、輸入が同32・9%増の159億3400万㌦で、輸出入とも過去最高の実績を記録したが、貿易収支は3億6200万㌦の赤字となった。
貿易赤字の原因は、イラク戦争で原油が高騰し、エネルギー輸入額が前年同月比66・1%増の24億5000万㌦に膨れあがったため。また、半導体の輸出が減少に転じるなど輸出の低迷も影響した。
貿易収支は今年に入って急激に悪化し、1月に1億200万㌦、2月に3億7500万㌦の赤字を記録、第1四半期(1-3月)の累積赤字は8億4000万㌦に達した。3カ月連続で貿易赤字を記録したのは、通貨危機直前の97年10月以来。
品目別の輸出実績をみると、モバイル通信機器が前年同月比44・8%増え、自動車(18・5%)、家電(10・8%)、一般機械(13・0%)、石油化学(12・7%)、鉄鋼(15・2%)も二ケタの伸びを示し好調だった。しかし、これまで輸出を牽引してきた半導体は、価格下落の影響で7・3%減少した。一方、輸入は、資本財(35・9%)と消費財(21・3%)の増加率が鈍化したが、原油の値上がりで原材料が42・.1%増加した。
産業資源部は、イラク戦争が輸出に及ぼす影響はそれほど大きくなく、長期化しても国際原油価格が30㌦以下で安定すれば、4月は黒字に転換できると予測している。