韓国の上半期(1-6月)の輸出は前年同期比14・7%増の1718億4800万㌦、輸入は同13・7%増の1697億5200万㌦、貿易黒字は83億9600万㌦と好調を維持した。しかし、対日貿易では赤字が膨らんでいる。また、対米、対中黒字は減少傾向をみせるなど、日・米・中との貿易では苦戦を強いられている。
関税庁によると、上半期の対日輸出実績は128億3700万㌦で前年同期比1・0%だったが、対日輸入は277億1300万㌦で8・5%の増加を記録した。貿易収支は148億7600万㌦の赤字で、赤字幅は18・2%拡大した。通年では300億㌦の赤字となる見通しで、過去最高だった昨年の赤字(253億3100万㌦)を大幅に上回るものとみられる。
対日赤字の増加は、技術・部品・素材などで対日依存度が高いため。これに、円安の影響による対日輸出不振、、対日輸入増が拍車をかけた。
上半期の対中輸出は379億5700万㌦で16・6%増、輸入は299億2300万㌦で33・6%増。;輸入規模が対日輸入を上回っている。韓国にとって中国は、最大の輸出相手国であるだけでなく、最大の輸入相手国にも浮上した。だが、輸入増加率が輸出増加率の2倍であることから、上半期の対中貿易黒字は前年同期比20・8%減の80億3300万㌦にとどまった。
この傾向が続けば、通年の対中黒字は昨年に続き2年連続で減少する見通しだ。対中貿易黒字の縮小要因には、▽中国が鉄鋼や石油化学など基礎素材分野で大規模な投資を行ったことで、輸入需要が減少▽中国に生産基地を移転した国内企業が現地で生産した製品を韓国へ輸出していることが挙げられる。
上半期の対米輸出は230億9600万㌦で9・4%増、輸入は184億7100万㌦で12・8%増となった。対米黒字は46億2500万㌦で、2・3%減少した。輸出は1ケタの伸びにとどまっているが、輸入は2ケタの伸びとなっている。輸出は昨年の4%台の伸びに比べて好調だが、輸入も急激に増加。これにより、貿易黒字は縮小する傾向にある。